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【ボードゲーム理論】拡大再生産とは

今回は私の趣味の一つでもあるボードゲーム内で発生する「拡大再生産」についてお話したいと思います。

拡大再生産とは

そもそも拡大再生産とは、経済学者マルクスが提唱した理論で、概略ですが利益を生産設備に投資することで、前より多くのモノを生産しようという理論です。

1つの機械が作れるモノの数が決まっており、1つの機械だけで生産し続ける以上どれだけ経っても生産量は変わりません。そのため、生産量を増やすためには機械の数を増やす必要があります。例えば一年間で1万円の利益を出す機械が1万円で売っているとします。1年後手元には機械1つと1万円があります。その1万円を貯金に当てるのではなく同じ機械をもう1台買うことに当てます。すると次の年には機械2台と2万円が残ります。それを繰り返していけば5年後には64台の機械と64万円が残っています。

仮に最初に機械を買わずに貯金だけしていれば1台の機械と6万円しか残っておりません。これが拡大再生産です。

 

 

ボードゲーム内での拡大再生産

上記のマルクスの理論から転用して、機械を購入しお金を増やすゲームのことを「拡大再生産ゲーム」と言います。ボードゲームは当然ゲームですので、終わるための条件が必ず存在します。例えば資金が100億円になる、50ターン経過するなどです。そのため、いかに効率的にゴールへ届くよう計画し拡大再生産をするかがキモとなっております。

 

 

拡大再生産の落とし穴

拡大再生産の特性上、ただ単純に余ったお金で機械を増やせばお金が増えるという傾向にあります。それでは駆け引きや戦略が生まれずつまらないものになってしまいます。そこでいくつが単調にならないようにするための仕組みがあります。

 

1:利息が高い

システムにもよりますが、機械がお金を生むまで待っていたら他のプレーヤーに抜かされてしまうなんてこともあります。機械さえあればいくらでも稼げるのに。そんな時に登場するのが借金です。例えば先程の機械を借金をして10台買ったとすると、次の年には10万円が手に入ります。借金しなかった場合は1万円ですので、実に1年で10倍差をつけられることになります。しかし借金には落とし穴があります。それは利子です。

1万円借りて返済する際にはいくらか余分にお金を返す必要があります。それが微々たる額ならば良いですが、返って損するケースもあります。先程の10台の利息が10万円だったとしましょう。すると翌年には20万円返す必要があり、残るのは10台の機械と10万円の借金です。つまり2年かかってようやくスタートとなります。

 

2:労働者(機械を使う人)が足りない

ボードゲームにおいてよく採用されるシステムが、全体の労働者の数が決まっている場合があります。労働者と機械が1つずつあって初めてお金を生むパターンは非常に多いです。仮に全体で2人しか労働者がいない場合、機械を3台持っていたとしても2万円しか生みません。残り1台はただの箱です。

特にAさんが5台、Bさんが1台機械を持っている場合でも、お互い労働者が1人づつの場合、1万円ずつしか生み出せません。機械が5倍あるにも関わらず差はありません。

 

3:思っていたより稼げない

今回は1万円生み出しておりますが、仮に千円だったとしましょう。すると1万円を回収するのに10年かかります。この10年間でライバルと差が開いてしまうことはよくありますし、その間に対策されてしまうこともあります。

 

4:ライバルからの妨害

ゲームですので、自分が稼ぐだけでなく、ライバルの足を引っ張ることも作戦の一つです。機械そのものが壊されてしまえば得られるはずの利益と機械代がなくなりますし、労働者を引き抜かれては生産ができません。そのため自分だけではなく、相手からの妨害も考えて戦略を練る必要があります。

 

 

拡大再生産のコツ

上記の要素があり、何もせずいたほうが良いのではないかと思いがちです。しかし、上手なプレイヤーは全体を見渡し、適度に機械を購入し、拡大再生産を行います。この様なプレイヤーは何が上手いのでしょうか。それは安定して拡大を行うということです。返済見込みがあればギリギリまで借金をしますし、人が足りなければ拡大を行わず、最も効率のより機械を買い、妨害されてもそれ以上に稼げるのであれば妨害を気にしないなど全体を見渡して選択を行っております。

 

 

最後に

拡大再生産は単純に増やせばいいものではありません。場合によっては機械を手放すケースもあります。一見余ったお金で買うだけのゲームに見えますが、全体の状況を見、適切な判断を行うゲームです。これは非常に奥が深いためほんの一部ですが今回のご紹介となります。